毛細管効果はSIMERUSもなんでも同じ?

よく簡単に”毛細管効果を利用した、、、”というお話はよく見かけますし、それでなんでも説明になっているような書き方になっていますが本当にそうでしょうか。
それでは、”毛細管だったら”どこの何を使っても同じ意味になります。
毛細管効果利用式で失敗するケースも多いらしいですし疑問です。

弊社の製品でも、なるほど、この”毛細管効果”を利用していますが、その効果を適切に活用したい場合、実際にはシステムによりかなり異なります。

※トマト栽培で、弊社製品同士(プロ向け、一般向け)で比較してみます。SIMERUS以外を含む(半)自動的水やり方法一般での特徴比較は、記事一覧FAQに詳しくありますのでご覧ください。

※留意事項 以下の解説では、現在、生産終了、もしくは、受注生産になっているものがあります。以下は、基本の原理的には、現在のものも同等の特性ですが、現在のもののほうが、より使いやすく給水能力等に優れているものもあります。記事一覧 カテゴリー ペットボトル土耕….強化拡張、や、個人様&底面潅水…、等に関連する記事がありますので興味のある方はご覧ください。

一般向けとして、角形プランター(家庭用底面潅水セット)や10号鉢(SIMERUS水やりテープ、SIMERUSフロートL2)、

そして、プロ(事業)向けの製品として、農業用プランタ(SIMERUSプランタ+)で比較してみます。

農業用プランター SIMERUSプランタ+

 

なお、トマト1本あたりの土壌の量などはだいたい同じ程度となっておりあまり差はありません。

給水の原理は、基本的に”毛細管効果”を使用したものですが、使用している水分伝達素材に特徴があります。

以下のように、個人様向けでもいろいろあります。

底面潅水セット(2Lペットボトル2本セット、左)とSIMERUSフロートL2(右)

 

SIMERUS水やりテープ (2Lペットボトル 3本)

※底面潅水型(水やりテープペットボトル菜園型)への転換については、記事一覧へ

水管理(補給)などについては、別の給水源タンクを置いて、連続給水する(フロートL2、プランタ+)のような構成ではない場合、SIMERUS水やりテープや底面潅水セットなどではどうしてもペットボトルや野菜プランタ内などへのダイレクトな補給注水が必要ですが(それらの強化策や最近のアレンジ(ペットボトル植木鉢等)については、上記”留意事項”を参照に)、それでもビニルハウス内でペットボトル分だけで2-3日はもっています(ある程度トマトも大きくなり、かなり蒸発散が多い条件での値です)。

これらでは、総給水量の増加は、給水源を設置できるものはそこから(フロートL2やプランター+)、ペットボトルやプランタ式では、基本ペットボトルの容量や本数を増やすことで対応します。なお、底面給水プランタの方は、プランタ自体にも水が貯留されていますので大体ペットボトル容量だけの倍ぐらいの期間は給水される傾向です(使用方法により異なります)。

なお、自動給水管理という意味では、SIMERUS水やりテープでも、本来の使い方(ペットボトル自体を水タンクにする)、だったら給水が残っている限り給水量調節(水位レベル合わせ)は自動ですし、プランタ+やフロートL2では、たまのレベル合わせ以外は実際のところ給水の手間というものがかかりません。給水源のタンクから自動調節給水であり安定しています。また、写真を見ても土壌は、部分的に表面が乾燥している程度で、適度な水分状態に保たれています。つまり水分ストレスも適度にかかっています(SIMERUS水やりテープペットボトル菜園の場合のセッティング方法については、特徴が異なるところがあるので、記事一覧を参照してください)

栽培の結果についてみると、1株当たりの土壌などの条件がほとんど同だったのにもかかわらず、プロ向けのプランタ+のものでの収量自体がかなり大きいですし、実の大きさも300g以上(かなり大きい)のものもよくみかけ、水生産性(収量/使用水量)で見ても大体他の水やり方法の2倍の感覚です。廃液も出ません。実際のところ、養液栽培などに比べても管理コスト、設備コストとも、圧倒的にコストダウンできるシステムとも言えます。

なお、個人向けの製品では、簡易に利用できるなどを中心に考えているためもあって、収量などがどうしても劣っていますがまず十分な性能は出ると思います。
まあ、理想的には専門家向けと本来同じような生育にならなければならないはずですが完全に同じとはまでは言えないといったところです。なお、一般様向けのものでもジョウロなどでにほかの水やり方法に対して劣っているわけではありません。この点は、詳細な説明が記事一覧のFAQなどにあります。

※数本などを並べ連続して栽培する場合と、植木鉢などで1本立てで栽培するとのでは、水蒸気の流れなどが異なるので上記はいろんな意味で厳密な比較ではありません。

つまり、
弊社の製品同士で較べても、鉢などへの植え方一つとっても、毛細管利用といってもそれぐらいは違うということです。もちろん、同じ土壌の条件であってもです。なお、上記は、全般に特別な肥料管理などは行っていません。

繰り返しになりますが、弊社の製品は一般様向けの製品でもプロ向けのものに出来るだけ近づけようと工夫を加えているものであり、単に”毛細管効果だけでなんでもできる-同じだろ”といった性格の製品ではありません。記事一覧のFAQにも詳しくありますのでご覧ください。

最後に、実の味については、それぞれ大体同じような仕上がりで、普通売っているものより甘くて美味しい?(個人的意見!)という言葉も頂いております

トマト収穫例 360g 最大407g