③-2 軽く湿らせる潅水だからこその配慮-例えば定植時の水やり-

SIMERUSといえども原理原則に縛られる必要はありません。

柔軟に考えましょう。


※栽培結果などについては、順次追加していきます。大抵の場合、写真はクリック・タップすると拡大できます。


2021/3時点ではこんな感じだったですが、

まだ、実際に本方法で、栽培をスタートしたという方は少ないとは思いますが、記事①や②にしても、十分な水分がSIMERUS水やりテープの部分から十分広がっていない段階、記事③および、記事④から⑥だったら、下部から水が十分上がってこない。それでしかたなく、下に水を足す….結果全般には過湿、それこそは腰水方式発想の悪いところそのもの。.などなど…という問題になる場合もあるかもしれません。

実は、別の視点から言うと、ものすごくわかりにくい特性なのですが、土壌には、あまり乾燥していると、水源からの水分移動・拡散がむしろ妨げられるという場合もある事情もあります(不飽和透水性というものに関する)。

これを緩和しようとすれば、つまり、深いところから浅いところまで、水分を伝達しようとした場合、じょうろ利用の地表面潅水でもいいですから1回あたり少しずつ、そして頻繁に、”だんだんと全体を軽く湿らせていき、十分な容量分湿らせる⇔多少は下から滲み出してもよい”ぐらいののりで、全体にわたり、少し軽く湿らせていってください。

当然ですが、播種や苗の定植後などでは、水分は必要ですから、適宜与えます。そのときは、適宜じょうろなどで対応して構いませんし望ましいです。記事①から⑥の方ににしても、定着した後向けには、それで自動調節給水になるにしても(水位の調節は可能)、あくまでもケースバイケースで結構です。


ホームセンターなどで各種苗も売り出す2021/4~ぐらい向けの記事です。

4月上旬から中旬、各種野菜等定植作業中!

春から夏栽培向け・定植、育苗

定植時には、大体10号鉢(30cm)程度で下の水受け皿にたっぷりと水が出てくるぐらいの水量を地表面から与えたほうがいいと思います(水深でいうと、感覚的に3~4cm程度かそれ以上、結構多めです)。

これには水分伝達をよくする水締めの効果(土壌が多少沈む)なども期待してのことです(逆に言えば、あんまりフカフカだと水分伝達に支障が出やすいことが考えられます、ただし、培土をがちがちに締め固める必要は全くありません-というより有害)。

言い換えると、ペットボトル式でも適切に調整していれば鉢底から水分が漏れ出しにくい場合でも、もちろん水面一定の底面潅水の場合でも、水受け皿は使った方が管理しやすいです。

※鉢底石を使わないやり方では、水受け皿にたまった水分は後で回生利用されます。また、降水の場合も同じような事情になります。

また、苗の定植の場合、ちょっと深め(底面から15cm程度)に植えてやったほうが根群の発達にもいいだろうと考えています。特に底面潅水の場合、下方から微小な水分が上がってくるというのでそれがいいと思います(ここなども通常の底水・腰水と違います)。

播種の場合は、いったん小さなポッド類など(記事menuなどでやりかた多数掲載)で育苗して定植をすることをお勧めします。


観察していて水が足りなくなっている感じの場合ものすごく、水分管理が難しい作物を相手にしている場合以外は、緊急にじょうろなどで足してやるのは全く問題ありません(そして自動給水の再セットをしてやるという流れです)。

この点についてもノウハウはあるので栽培例の方でいろいろ言及していこうと考えています。