カテゴリー別アーカイブ: 2021各種栽培法

栽培事例 2021/5/22 トマトの着花・着果 沢山のPETタンク交換準備面倒?

2021/5/22 5月初めの暴風ダメージはかなり復旧しました。

5/1の暴風ではちょっと見ではダメージが少なかったものの、数日たってみるとかなりダメージを受けているのがわかり、特に花芽が大分ダメになり、対策として、ちょっと脇芽の剪定を少なくし、花芽を増やす方向で管理していました。 この写真は全体の状況です。設定した給水方法(PET2種類、底面潅水2種類+底面潅水の不織布ポッド1種類)により、少し生育量が違うのもありますが、概ね似かよっています。

※比較テストでいわゆる腰水潅水(培土下が水に漬かる式)をしている試験区(奥の方)という設定のものも用意していますが、弊社式のSIMERUS底面潅水区に比較しちょっと生育はよくない傾向&半面水分消費は結構大きい傾向が出てきたように思えます。主観的ないい方にはなりますが、まあ、水でふやけるような感じですね(多分全体がダメになっていきやすい…と推測される、果実の味ものらない、こういう現象は今に始まったことではありません)。

ただし、その試験区も含め、生育の差異というのは、まだ、はっきりしません。今後は収穫量なども見ていきたいなとは思っています(まだ先ですので気長に)。

栽培事例 2021/5/22 トマト 全景

ペットボトルのものを見ると、両方の試験区で、2本ずつのセットに改めましたが、左のPETボトル区は、2本でややキャップを緩め気味だと、水受け皿に水が進出しています(回収利用はさせていますし、あふれるというのは全くありません)右のタレ瓶給水器の方はそういう現象は起きずセットはしやすくなっています(手間の分だけ高性能?)。

栽培事例 2021/5/22 トマト PETボトル試験区(全2区)

もう少しクローズアップで見るとPET試験区ではこんな感じです。

栽培事例 2021/5/22 トマト PETボトル試験区(全2区) クローズアップ

タレ瓶給水器PETボトルではこのようです。

栽培事例 2021/5/22 トマト PETボトル試験区(全2区) クローズアップ ②

底面給水型は、SIMERUS水やりテープ式(左)、楽々底面給水シート式(中)、不織布ポッド底面給水式(左)がこのような状況です。

栽培事例 2021/5/22 トマト 底面潅水試験区(全3区)

花の状態はこのような感じです。結構、5/1の暴風でダメになったものは多いです。

栽培事例 2021/5/22 トマトの花

そのため、脇芽の花芽を積極的に利用するため、このような着花も残しています。

栽培事例 2021/5/22 トマトの花 脇芽

それでも、着花したもののあり、このようにまだ小さいですがだんだんと大きくなっています。

※着花時の着果促進にはジベレリン(ホームセンターで普通に売っています、商品名はいろいろです)を使っています。これは人間には害がないといわれています。

また、窒素成分もさることながら、尻腐れ病などを避けるため、カルシウム系の多い肥料を追肥しました。これも今後適宜行う予定です。またそろそろ背丈が高くなってきたのでその場合の工夫(折りたたみ)なども段々と進めようと思います(基本的には、夏ぐらいまでの栽培を考えています。

栽培事例 2021/5/22 トマト果実

ところで、1鉢や2鉢だったらいくらか楽かもしれませんが、写真のように多数あれば、下写真のようにPET水タンク方式で準備しようとすれば、水道でも近くに無ければ準備がしんどいのではないかと思われるかもしれません。しかし、以下のようにバケツなどの水受けにPET水タンクの下穴が漬かる程度水をはっておき、注水済みのPETタンクを複数準備しておけば運ぶのも含め楽になります。
もちろん、1鉢や2鉢などではもっと楽でしょう。※SIMERUS水やりテープレギュラーの方式(記事①)や、タレ瓶で強化したタイプ(記事②)では、注水後大量の水がPET部分からこぼれることがそもそもないです(ついでですが、普通に立てれますので漏れないです)。

底面給水PETボトル給水タンク式水位設定 底面給水PETボトル給水タンク式水位設定②

底面給水PETボトル給水タンク 簡単運搬法

PETボトル穴に栓をするなどの方法も考えられますが、この方法が一番楽だと思います。

 

栽培事例 2021/5/23 水面を設定する・しない底面潅水(楽々底面給水シート)

楽々底面給水シートの使い方のうち、大量の水分を求める植物向けの、水面を設定する方法は以下のようになりますが、比較的給水を必要としないもの向けの、水面を設定しない方法では、水面の代わりの水供給源として、SIMERUS水やりテープをセットしたペットボトルを使用します。

栽培事例 2021/5/23 トマト 楽々底面給水シート 底面給水鉢

底面給水シートとSIMERUS水やりテープをセットした給水用PETボトルを用意します。給水シートとの接触をよくするために、PETボトルキャップ部のSIMERUS水やりテープに挟むようにウエットティッシュなど柔らかく弾力性のあるものを挟んでおけばいいでしょう。

栽培事例 2021/5/23 トマト 楽々底面給水シート 水面を設定しない方式 栽培事例 2021/5/23 トマト 楽々底面給水シート 水面を設定しない方式 クローズアップ

また、楽々底面給水シートの上にセットする、鉢の方も水分の伝達が円滑になるように、ウエットティッシュなどで土壌と給水シートの馴染みをよくします。PETボトル植木鉢の場合も、PET給水器と同じように、ウエットティッシュなどでクッション性をもたせて方がいいでしょう。

植物の方(例では黒ポッド)も内側から給水シートに接触しやすくするために、ウエットティッシュなどを鉢中~鉢底まで連結させます。

栽培事例 2021/5/23 トマト 楽々底面給水シート 水面を設定しない方式 敷設方法 栽培事例 2021/5/23 トマト 楽々底面給水シート 水面を設定しない方式 鉢の底面処理

PETボトルは、高さの低いものをうまく隠すようにセットすればいいでしょう。

栽培事例 2021/5/23 トマト 楽々底面給水シート 水面を設定しない方式 完成済み

栽培事例 2021/6/20-23 トマト-収穫はじめ、茎の手入れ、夏至のころのベランダ栽培-日照の幅

トマト-収穫はじめ

茎の下の方には、結構大きな実がなってきており完熟に近いです。

完熟トマト

収穫してみると、300g近いものも有りました。

トマト完熟質量

 

茎の手入れ

なお、トマトがついていた茎を見ても、下の茎は葉が落ちてきて(剪定もしています)蛇のようになってきますが、この部分は、適宜折り曲げ、先端部分には新しい葉をたくさん茂らせています。

下茎の折り曲げ

まあ、5月1日の暴風もありましたが何とか収穫が始まりました。


北向きの玄関側では、このような状況です。観葉植物です。

水面を設定しない(はらない)楽々底面給水シート

観葉北側

 

観葉と花の例です。花は、定期的に、日光のあたるベランダのものとローテーションで交代させています。花はPET植木鉢、観葉は、水面を設定する楽々底面給水シート

観葉と花北向き玄関側


夏至のころ

地方によっても夏至の太陽高度は異なってきますが、北緯35°(大阪府内)ではこのような感じです。かなり太陽は高くなっています(厚さ除けでもありますが、ベランダにはこの時期あまり陽は差し込まない)

なお、ベランダはほぼ南向けで、フェンスはパンチングメタル(陽は遮られる)です。また、梅雨でもあります。

これをみても、このベランダの条件がトマトの栽培に必ずしも適しているとは言えないといえますね。そのような条件でも、まずまずの収穫(↑写真)も期待できそうですね。

夏至の日照幅

 

以下は、出来るだけ日照を稼ぐため、フェンスいっぱいに移動して並べています。シソやビーマン、ハーブ他

※高めの台に載せて並べるのも効果的ですが、その場合、柵外の下に落ちないなどの安全対策は絶対必要です。

ベランダの日照幅夏至

こんな感じで、正午前後を中心に一部に陽があたっています。

柵ギリギリの位置ですが、鉢の表面まで日射は届いています。

夏至の日照植木鉢ベランダ端

このように、フェンスで隠れる高さまで日光が差し込んでいるのも分かります。

夏至の中段での日照

上の方が陽に当たりやすいので、下の方の茎は適宜折り曲げたたみ、上の方は、ベランダから外をぞくような感じで葉を茂らせておくのがよさそうです。

※夏至が過ぎて段々と太陽高度が下がってくると陽はベランダ内で段々と当たりやすくなっていきます(そのためこのトマトの栽培も8月ぐらいまでは続けようかなと考えています)。

このように、外を覗く位置に、先端部を合わせ、新しい茎葉を茂らせています。

このように上の方は、元気に葉が茂っています。なお、ダニ予防のため、葉水(葉に水をかける)と、葉ダニ退治の市販の農薬を利用しています。

 

 

紙製ポッドの活用、過剰水やりによる果実の割れご注意(7/14-20)

材料

紙パックの水やり器化

紙製のキャップ付き容器(ボトル、ポッド)です。0.5L(高さ10cm強)と1.0L(高さ20cm強)

基本的にキャップが真ん中・中央についているものを選びます。

勿論キャップ内側の栓は取り除いて、中身を消費してから洗浄して使用します。

製品は、皆様よくみるだろうヨーグルト風の飲み物・銘柄のものです。この説明では、大体サイズは写真の例(500mLや1L)のようなものと考えて記事を書いています。


参考資料pdf

紙パックにSIMERUS水やりテープを掛ける

SIMERUS水やりテープの装着状況です。

紙パック給水器セット状況

秋向けの中玉トマトの鉢にセットしてみました。

コツ:特に1Lの長い紙パックの場合についてですが、キャップは緩めにセットするほうが、給水の途中で本体がしぼみにくくなります。※以下の紙ボトル自体を土壌の鉢にする方法ではこの点は関係がありません。


鉢としての使い方-すべり止め-

※多少ハサミやカッターを利用した加工が必要です。安全には十分注意して作業を行ってください。なお、切りやすさから言えば、この紙のものの方が、PETより簡単と思います。

また、ビニルテープなど適宜用意をします。

※水受けには、必要ならPETボトル材料(特に、今回、1L直径約8cmのもの)も活用できます。

紙パックタンクのすべり止め

写真のように、容器の角に1周ビニルテープを巻きます。

すべらない設置法すべり止め設置法(水位設定式条件)

さらには少し角度をずらして載せたほうがいいようです。


参考ページ

底面給水ポッド化水やりテープを束ねる 底面給水鉢としての使い方

この紙容器を植木鉢代わりに使うには、水やりテープをこのように使います。プラ製などさびないタイプのクリップ類で端を止めておくとセットがより楽になります。

表裏が、上述の給水タンク(給水器)としての使い方とは逆なので注意して下さい。

レギュラーのテープ設定状況

給水器としての使い方の場合と表裏が逆であることに注意

紙パック植木鉢(自動給水)

水受けと鉢の深さの目安は10cmとします。下の水受けにはPET材質(深さは同じく10cm 1L直径約8cmのものを使用)でも水位が見えて便利です。

紙パック植木鉢土壌充填紙パック植木鉢や給水タンク式セット

土壌を充填し湿らせ、水受けに、キャップ部分が漬かる程度の水深までに水を入れ、例では、スプラウトを播種しています。数日で、発芽しています。


参考ページ

給水専用タンクを使う方式

底面潅水型給水源タンク 給水源タンク設置台

 

給水タンク自体には、紙製ボトルを使わないでください。写真のようなキャップのしっかりしたPETボトルにしてください。
理由は、紙ボトルのキャップがやや弱くて空気漏れが発生しやすいからです
(つまり洩れます)

また、適当な手段でレンズ効果抑止(さらには冷却)の遮光などを行います。

また、水面に設置するための台を作ります(5cm高さ位が適当、強度の問題で紙パックの底の方を使います)※上述の例の水溜用(水受け)とは意味が違ってきますので高さも違います。

水が浸入できるように口をあけておきますが、紙ポッドをカッターやハサミで加工した切り口が水に漬かりっぱなしになるので強度が低下する場合、以下のPET利用の方法を参考にしてください。

給水源タンク設置状況 給水源タンク設置台 ペットボトル式

ハーブを植えてみました(トマト類はややしんどい(植え替え必要)と思います)。

また、下の台の強度が十分でない場合、PETの材料(例はPET1.0L直径約8cmのもの)で台を作って使用します。

なお、全体の給水量の調整法(水位の上げ下げなど)や加工法などは、上記ので示した各記事などに詳しくありますのでご覧ください。


 

観葉自動給水観葉自動給水2

北側の観葉と花の例です。元気で水やりの手間はほとんどなしです。

トマト繁茂状況 トマト結実大葉茎葉繁茂

とまとも、だいぶん長くなってきましたが、下の茎は折りたたんで、ヘビのようになっています。もちろん、上の方は、新たな果実が突き出しています。8月中旬位までの栽培を予定しています。また、トマトもそうですがスプラウトや大葉には困っていません。


気象も安定しない時期は特に、玉割れ(実割れ)が起きやすい

トマト完熟

上の写真はギリギリで耐えていますが、梅雨の時期なども給水を多くし過ぎると果実割れ(玉割れ)しやすいです。これは、梅雨が明けても、梅雨のない北海道でも、気を付けるべきことです。

トマト裂果

例えば、この写真のように、SIMRUS底面潅水でも、急激に液肥を多量にやった(そして天気も悪かった)場合、かなり割れが進みました。←ついでに葉水もやったというのもあります。

メロンやその他でもそうですが、ある程度大きくなった、外側の皮が硬くなっているとき、多量の水分を補給すると実が割れてしまいますので注意が必要です。

※SIMRUSの場合の対策(原則的に、一時的の過湿化を避ける)

固形肥料の追肥:土に混入させ、少しずつ、何度かに分けて、土壌自体にじょうろなどで湿らせてやり養分を広げるでいいでしょう。

液肥:基本は、少しずつ、何度かに分けて、土壌自体にじょうろなどで供給してやることで構いませんが、以下のような方法もあります。

PETボトルで給水するレギュラー(SIMERUS水やりテープの本来の使い方)の場合: ペットボトルに薄めた液肥を充填する、ゆっくり給水する(緑にならないように遮光にも注意)。※水面を設定しない底面給水の場合のPETタンクも同じ

SIMERUS水やりテープアニメーション

水面設定式:下の水面に液肥などをちょっとずつ何回かに分けて供給するのが基本です。

底面潅水給水器セット状況

注意事項:元々下の水受けに溜まっている水容量などから、それで適切に希釈されると考えて原液を直接追肥で使用するというのは、EC(電気伝導度)や窒素センサー(各数万円はします、パックテストと言われる使い捨てのものでも結構な価格になります)などをお持ちであり、かつ、養液栽培的なことまでの詳しい知識がない限り実施しないことをお勧めします(こういう方法は当然自己責任と考えてください、また、プロ向けの方法です)。